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写真:宮内 勝

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最新作
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作品名
劇団1980第55回公演
藤田傳脚色
白浪五人女
河竹黙阿弥 作「處女評判善悪鏡」

「處女評判善悪鏡」(むすめひょうばんぜんあくかがみ)通称『白浪五人女』。

慶応元年(1865)市村座で初演。黙阿弥五十歳(当時は二世・河竹新七)書き盛りの一作。天保期の講釈「雲切五人男」を五人の女盗賊に書き替え、幕末最末期の頽廃的世相を反映した因果応報と不条理を、流れるような七五調のセリフと浄瑠璃を組み込んだ音楽性豊かな様式美で描き出した”白浪作者 黙阿弥”ならではの作品。

 責め場・強請場・愁嘆場、さらに女白浪ならではの情緒と色模様を散りばめ、からませ、誇張し洗練させた、まさに”江戸歌舞伎”らしいこの五幕の生世話狂言を、藤田傳とハチマルが我流の舞台化。

貧困、犯罪、因果、不条理...救いようのない世相を辛辣に描写しながらも、義太夫・清元などなど各場趣向を凝らした音曲を組み込み、七五調で連ねたセリフは時に爽快でリズミカルで小気味よく、時に情念の発露として深く重く哀しく。フィクションもノンフィクションも貪欲に呑みこみ、この世ならざる一夜の”狂言”として吐き出す「歌舞伎」という演劇のエネルギーとその様式的リアリズムに迫りながら、模倣とは異なるハチマル流の無論理な”なぐさみごと”をお送りします。

公演場所
紀伊國屋サザンシアター
渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 タカシマヤタイムズスクエア 紀伊國屋書店新宿南店7F
TEL 03-5361-3321
紀伊國屋サザンシアターホームページ

公演日程 
2012年12月5日(水)〜9日(日) 

5(水) 
6(木) 
7(金) 
8(土) 
9(日) 
2時
7時
開場は、各開演時間の30分前

料金
<全席指定席>
前売一般=4,500円
当日一般=5,000円
学生・シニア(65歳以上)=3,000円(前売・当日共)

予約/お問い合わせ
《劇団1980チケット専用ダイヤル》
03-3321-7898
 
(平日12:00〜18:00受付/土日祝は休み)
《FAXでのお申し込み》
03(3321)9092 (24時間受付)

《インターネットでのお申し込み》
インターネットでもチケット予約受付中!
※フォームにて予約承ります。空席状況等確認の上折り返しメール返信いたします。
ご予約完了したお客様は、当日受付で料金精算の上ご入場いただくことになります。

発売開始 11月5日から

チケット取り扱い
キノチケットカウンター=店頭販売のみ(10:00〜18:30新宿東口紀伊國屋書店新宿本店5F)
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:424-745)


原作:河竹黙阿弥
監修:河竹登志夫
脚色・演出:藤田傳
装置・衣裳:佐々波雅子
照明:宮永綾佳(ステージライティングスタッフ)
音響:斉藤美佐男(株式会社東京演劇音響研究所)
舞台監督:宮下卓(俳優座)
制作:柴田義之
企画・製作:劇団1980
協力:俳優座、クィーンズアベニューα、オフィスまとば、ロットスタッフ、ファーストピック

出演者
柴田義之、藤川一歩、山本隆世、翁長諭、木之村達也、神原弘之、小出康統、
湯澤俊典、則松徹、前屋和喜、金丸卓弘、大田怜治
上野裕子、室井美香、山田ひとみ、原康子、光木麻美 
斉藤深雪(俳優座)、早野ゆかり(俳優座)                

<解説>
「處女評判善悪鏡」(むすめひょうばんぜんあくかがみ)通称"白浪五人女"が市村座に書き下ろされたのは1865年(慶応元)8月。河竹黙阿弥50歳の作です。四代目市川小團次と組んだ「三人吉三廓初買」"三人吉三"が1860年(安政7)2月、「青砥稿花紅彩画」"白浪五人男"が1862年(文久2)3月、「処女翫浮名横櫛」"切られお富"が1864年(元治元)5月に其々初演されており、作者生活50年の中でも「白浪物」を連発した書き盛りの頃の一作と言えます。

天保期に創作された講釈「雲切五人男」の書替え狂言であり、「雲切仁左衛門・因果小僧六之助・素走り熊五郎・木鼠吉五郎・おさらば伝次」の5人の盗賊は、「雲霧お六・素ばしりお熊・木ねずみお吉・おさらばお傳・山猫おさん」の5人の女性に仕立てられ、女白浪ならではの情緒や色模様を漂わせながら、幕末最末期の世相を反映させた"運命悲劇"を創作しています。